生活保護世帯の子どもたちの大学等への進学に関する意見書(可決)

採決結果
賛成7人、反対6人で可決

• 吉本 秀二 (無:政友) ✕
• 森  一人 (無:政友) 〇
• 大野 敏行 (無:政友) 〇
• 長島 邦夫 (無:政友) 〇
• 青柳 賢治 (無:政友) ✕
• 畠山 美幸 (公:政友) ✕
• 吉場 道雄 (無:政友) ✕
• 河井 勝久 (社:社民) 〇
• 川口 浩史 (共:共産) 〇
• 清水 正之 (共:共産) 〇
• 松本 美子 (無:政友) ✕
• 安藤 欣男 (無:政友) ✕
• 渋谷登美子 (無: )    〇
• 佐久間孝光 (無: ) 議長

賛成=〇 反対=✕

括弧内 (所属:会派)

所属

• 無 =無所属
• 共=日本共産党
• 公=公明党
• 社=社民党

会派

• 政友=政友会
• 共産=日本共産党
• 社民=社民党
• 空白=会派なし

埼玉県嵐山町 平成30年第1回定例議会
意見書 発議第4号   平成30年3月20日
提出者 嵐山町議会議員 河井 勝久
賛成者   同 上   川口 浩史

生活保護世帯の子どもたちの大学等への進学に関する意見書について

  提出理由
 今回の見直しで、生活保護世帯の子どもたちの大学等への進学等については前進したとはいえ、大学進学すると家族から独立したとして、生活保護世帯の子どもも分離扱いによる様々な扶助費が支給されなくなるだけではなく、奨学金を借りても返済金の負担が重くのしかかることになるなど厳しさが増します。このため進学意欲があっても経済的負担を考えて進学を諦めるケースなど、生活保護世帯の大学等の進学率は一般世帯の進学率の半分以下になっています。貧困が世代を超えて連鎖することがないよう必要な環境整備と教育の機会均等を図るためにも対策が極めて必要であるし、対策対応を講じるよう提案するものです。

生活保護世帯の子どもたちの大学等への進学に関する意見書

 生活保護は、国民の生存権とそれを守る国の責務を定めた憲法第25条に基づいて、国民に健康で文化的な最低限度の生活を保障するための制度です。
 今回の見直しで、生活保護世帯の子どもたちの大学への進学について、入学時の一時金支給などの支援が強化されたことは前進といえます。しかし、大学等に進むと家族から独立したとして、別世帯の扱いとする「世帯分離」の解消は見送られました。
 生活保護世帯の子どもたちが大学等に進学すると「世帯分離」により、当該子どもにかかる生活扶助費が支給されなくなるだけでなく、住宅扶助費まで減額されることになります。また、生活保護世帯の子どもが実際に大学等に進学すると、国民健康保険料の納付が義務付けられることになることに加え、家族に頼らずに奨学金やアルバイト収入によって自らの学費や生活費を賄わなければならず、奨学金を借りたとしても、返済の負担が重くのしかかることになります。一方、アルバイト代など高校生の時の蓄えは受験料や入学金などに使途が制限され、それ以外は収入認定され、その分生活保護費は減額されることになるのが現状です。
 このため、進学意思があっても経済的負担を考えて進学を諦めるケースがあり、生活保護世帯の子どもの大学等進学率は、2016年度で33.1%(内閣府「子供の貧困の状況と子供の貧困対策の実施状況」。厚生労働省社会・援護局保護課調べ)にとどまり、一般世帯の進学率の半分以下となっています。
 一方、2014年1月施行の「子どもの貧困対策推進法」は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、教育の機会均等を図ることを強調しています。また、政府が同年8月に閣議決定した「子供の貧困対策に関する大綱について」では「子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図る子供の貧困対策は極めて重要である」としています。
 よって、国会及び政府におかれては、下記の事項を講じられるよう強く要請します。

---- 記 ------

  1. 1970年に高校進学についての「世帯分離」が廃止されたことに鑑み、生活保護世帯の子どもが大学等に進学することを一層支援するため、大学等に進学する子どもを「世帯分離」して生活保護から外す運用を改めて「世帯内就学」を認め、当該子どもの分の生活保護費を支給すること。
  2. 大学等に就学しながら生活保護を受ける子どものアルバイトや奨学金等の収入のうち、大学等の授業料、教科書・参考書代、通学交通費その他就学に必要な費用については、収入として認定しない取り扱いとすること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成30年3月20日
埼玉県比企郡嵐山町議会議長  佐久間 孝光

提出先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官
財務大臣
総務大臣
厚生労働大臣
一億総活躍担当大臣