埼玉中部資源循環組合が解散/強引なゴミ焼却場計画/3800万円をムダに

強引なゴミ焼却場計画

3800万円をムダに

もともと建設出来ない土地

 そもそも、この計画は道理のない事業で、嵐山町議会で日本共産党や渋谷登美子議員が、かねてから再三指摘してきたのにもかかわらず、強引に進めてきたものです。その結果、嵐山町は3800万円の税金をムダにしました。

 以前、結んだ地元住民との和解を反故にして、吉見町にゴミ処理場の建設を進めようとしていた埼玉中部資源循環組合(東松山市、桶川市、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、ときがわ町、東秩父村)は、昨年9月に組合の解散を決定し、各市町村議会の議決など手続きを進め、今年三月末をめどに解散するスケジュールを確認しました。

「ゴミ処理場の建設反対」の看板、後ろに見えるのが「保全組合」の処理施設

「解散議案」全会一致で採択

 埼玉中部資源循環組合(以下、資源組合)が今年の3月で解散することに伴い、各市町村で「解散」の議決が必要となります。この「解散議案」が嵐山町では12月6日に提出され全会一致で採択になりました。討論では川口浩史と渋谷登美子の両議員が賛成討論をしました。

町長は責任をとるべき

 嵐山町が「循環組合」への負担金として支出した総額は9345万4千円で、返還金は5513万5千円です。結局、差し引き3831万9千円がムダになったということです。町の財政が厳しいと言われているなか、道理のない事業をすすめて3800万円ものムダを発生させたことは重大です。これをすすめた町長は責任をとるべきです。

以前も焼却場を強引に建設

 現在、建設予定地だった吉見町大串地区には「埼玉中部環境保全組合」(吉見町、北本市、鴻巣市。以下、保全組合)が建設した、ゴミ焼却場=写真=が稼働しています。この焼却施設の建設時に、住民が建設反対のための裁判を起こし、その裁判の係争中にもかかわらず建設をすすめ、強引に稼働させてしまった経緯があります。

住民との和解協定で 建設出来ない土地

 その裁判では、1986年に浦和地裁熊谷支部の調停で和解協定が結ばれました。そこには「債務者は吉見町飯島新田地区、同町江和井地区、同町荒子地区、同町大串地区および川島町内にゴミ処理施設を新設または増設しない」とあります。二度と、この地にゴミ焼却場を造らない事を住民側と交わした協定です。和解条項は判決と同等の効力があります。その時の「保全組合」代表者は新井保美・前吉見町長でした。

和解を反故にして焼却場は造れない

 にもかかわらず「循環組合」が設立され、ゴミ焼却場を造れない土地に建設しようとした計画が、そもそも間違いだったのです。この組合の代表者も新井保美・前吉見町長です。

 「循環組合」は「和解協定は『保全組合』との和解であり、『循環組合』は守る必要がなく建設できる」との一方的解釈で進めてきました。この二つの組合の代表者は新井保美・前吉見町長です。これは明らかに吉見町の協定違反です。

吉見町は協定を遵守すべきだった

 この裁判は住民が自治体を訴えた行政訴訟です。和解協定は住民と「保全組合」を構成する吉見町、北本市、鴻巣市の三つの自治体と結んだ協定です。鴻巣市と北本市も和解協定の当事者ですので、当然「循環組合」には参加していません。吉見町だけが協定を守らなくて良い理屈はどこにも存在しません。

 吉見町は和解協定を遵守すべきだし、遵守したならば吉見町大串地区に焼却場は、建設できない土地であることは間違いなかったのです。現在「循環組合」関係の7つの裁判が進行中です。もしも、この建設計画が進行して、土地買収や建設契約を締結して建設が始まっていたなら、建設差し止め請求を認める判決が出るなど、事業中止を迎えた場合には、膨大な違約金が発生したでしょう。

ムダを防いだ吉見町長の賢明な判断

 2017年の町長選挙で宮崎善雄氏が当選し「循環組合」の職責を引き継ぎました。宮崎善雄・現吉見町長は「循環組合」の代表者であり、吉見町の代表者でもあります。同一人物が和解協定を守る必要がないとする側と、守らなければならいとする側の相反する立場に立ち、今回の決断になり、解散に至ったのが、真相ではないでしょうか。関係自治体の、これ以上のムダ遣いを防いだ宮崎吉見町長の判断は、賢明なものです。

共産党は県や環境省と交渉

塩川鉄也衆院議員(左から4番目)と「9市町村連絡会」(野原智子会長)らと環境省交渉 2019/7/1

 2014年に日本共産党は、この問題解決のため関係市町村の党地方議員が協議し、当時の上田埼玉県知事に「住民合意を得られないもとで、施設の建設を強引に進めれば、必ずや禍根を残す」等をの申し入れを行い、昨年7月1日には、塩川鉄也衆院議員と「9市町村連絡会」(野原智子会長)が環境省に対し、ごみ焼却場建設に関わる補助金を支給しないよう要請するなど数々の行動を展開してきました。

 町は白紙になったゴミ焼却場計画ついては、小川地区衛生組合に加盟している町村で新たな方策を考えたいとしています。

2020/2「新しい嵐山」第243号~